江蘇省海安県の概要
海安県は、江蘇省の東部に位置しており、総面積は、1108平方キロメーターである。人口は、95万人の都市であり、海安県の中には、10の镇区と1つの省級経済開発区を直轄している。
※ 镇とは、県より小さい行政単位である。
■ 中国における14箇所の沿岸開放都市の中で、一番早い対外開放を行った県の中の一つである。
■ 中国の三大長寿地区の一つである。
■ 海安県の特徴
・ 国家衛生都市
・ 国家級生態模範地域
・ 国家科学技術進歩師範県
・ 中国における中小都市の中で、綜合実力が上位100位に入る県
・ 中国における中小都市で、科学技術の発展として上位100位に入る県
・ 中国の国家県級都市として、経済的な基本競争力が上位100位に入る県
・ 中国全土で投資先として潜在力をもつ中小都市として上位100位に入る県
開発区の概要
現在、江蘇省海安県の経済開発区は、国家の審査を受け、許可を得た省級開発区である。2009年の時点で、江蘇省にある128の国家級、省級の開発区の中で、建設レベルは、5位である。現在、海安県の開発区は、国家級開発区になるために、国に対して申請中である。開発区の工業用地の計画面積は、180平方キロメーターであり、46平方キロメーターの工業用地は、すでに開発済みである。開発区内には、火力発電所、変電所、汚水処理場、ガス会社、保税倉庫、税関事務所等があり、インフラ整備が出来ている。海安開発区は、長江のデルタ地帯の中心地である上海から200km圏内に位置しており、上海、江蘇省、南通エリアで非常に利便性の高いエリアである。海安県では、ハイテク製品の製造を重点的に進めており、ソーラー発電、自動車部品等の製造基地として位置付けている。
交通と物流について
江蘇省海安県では、鉄道、高速道路、運河、主要国道などが、省内の各地から交差する交通の要所になっている。また、海安開発区から国際港である洋口港まで、70Km、南通港68Km、上海港まで178kmである。
航空 : 海安開発区の周辺にある空港までの距離は、以下の通りである。上海浦東空港まで259km、上海虹橋空港まで207Km、無錫空港まで、166km、南通空港まで、80km 泰州空港(建設中)まで80kmである。
鉄道 : 海安県で新長鉄道、寧啟鉄道、洋口港鉄道の3つの路線が交差しており、交通の要所になっている。これらの路線は、2級列車の路線である。
高速道路 : 海安県内を走る高速道路は、沿海高速道路と江海高速道路であり、これらの高速道路は、海安県内で、交差しており、インターチェンジを設けている。また、主要幹線道路としては、204国道、328国道、202省道と海防道路があり、これらの幹線道路が、海安県内を縦横に走っており、交通の利便性も高い。また、海安県内から、これらの交通網を利用することで、12時間以内に、中国全土の大半の主要都市に行くことが可能である。
運河 : 海安県内にある運河で、連申線、栟茶運河、通榆運河及び通揚運河があり、これらの運河を利用して、国家十大港である南通港、そして、海安の東方にある深水大港である洋口港へと繋がっている。これらの港から中国の大河である長江の河流都市、また、中国の沿岸都市に、そして、世界の各港にも輸送することが可能である。
地域の優位性
海安経済開発区の南部には、上海と浙江省があり、北には、江准、西には、楊州がある。東側には、東シナ海を望む海岸がある。海安の経済圏は、中国で最も、経済活動が活発な上海経済圏に属し、長江のデルタ地帯である『小金三角』といわれるエリア、上海、蘇州、南通の中で、利便性が最も高いエリアの一つである。蘇通大橋、沪通鉄道、沪崇启大通り、沪崇海大通りを代表とする長江を渡る4つの交通網が完成することで、交通の利便性が向上し、中国で最も経済活動が活発な上海経済圏から車で1時間30分圏内になった。そのことによって、長江デルタ地帯において、新たな投資エリアとして注目されるようになり、中国全土、世界各国から中国の生産拠点として注目され投資する企業を集めている。その結果、海安経済園区は、急速に経済発展を続けている。
インフラの状況
電力供給 : 海安県は、電力資源が豊富で、開発区内には、火力発電所が2箇所ある。全海安県内には、48万キロワットを超える電力が供給できる容量がある。
上水と下水処理 : 海安県内で、生産される1日あたりの上水量としては、27万トンである。汚水処理場として運営を開始している城南汚水処理場は、一日4万トンの処理能力がある。今後の計画では、経済園区内で、新たに同規模の汚水処理施設の建設が予定されている。
熱源供給 : 熱電聯供センターは、365日、24時間、企業に蒸気を供給しており、年間供給量としては、約250万トンである。
天然ガス供給 : 天然ガスのガス管は、海安県内の全エリアをカバーしており、企業の生産、また、従業員のライフラインとして、便利なサービスを提供している。
通信 : 海安県の全エリアに有線電話網、モバイル通信網、マルチィメディア対応のデーター通信網、光ファイバーの通信網などの環境がそろっており、ブロードバンドによる高速通信を実現している。
公共施設 : 海安経済開発区内では、中国の主要銀行、保険会社、ホテル、レストラン、デパート、病院、学校などの公共施設が、生活エリア毎に揃っている。
投資コスト
従業員給料 : 単純作業労働者の賃金 約1500元~2000元/月額 技術職員、及び管理職の賃金 2200元~/月額
水道料金 : 生活用水 3元/トン 工業用水 3.5元/トン
蒸気(スチーム)料金 : 200元/トン (石炭の価格変動により変化する)
天然ガス料金 : 工業用 4.3元/立方メートル 民間用 3.4元/立方メートル
汚水処理料金 : 汚水処理の内容によって、価格が変動する。
電気料金 : 使用時間のより電気料金が異なる。日中料金、深夜料金がある。(電気料金に関しては、江蘇省の統一料金である。)
■海安の紹介HP
http://www.haian.jp/
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